にゃんこ島

にゃんこ島は、にゃんこのパラダイスとも言われたているようだが、決してそんなに楽なものでもない。
縄張り争いも激しくあちらこちらで血気盛んな若にゃんこどもがいさかいを起こしていた。
この島には、3つのグループがそれぞれの縄張りの中で暮らしている。
海岸沿いを縄張りとする海にゃんこ。山に暮らしている山にゃんこ。その中間で街中で暮らす街にゃんこ。
特に、海にゃんこと山にゃんこは仲が悪く、顔をあわせると問題を起こしていた。
しかし、縄張りを出さえしなければ、特に問題はない。
ただ、どうしても縄張りを侵さなくてはいけないようなときもある。
街にゃこはどちらとも特別敵対関係ではないので、
仮に遭遇しても見ないことにしてやり過ごすという大人の対応を取るのだが、
海と山ではそうは行かない。
今日も、ちょうど中間地点にあたる駐車場でもめていた。
原因は、海にゃんこのメアリに山にゃんこの文太がちょっかいを出したことだった。
海にゃんこのマドンナであるメアリに求婚しているオスにゃんこは数知れないというのに、
ちょっとした隙を突いて文太がメアリにちょっかいをかけたのだった。
本当はメアリの方が積極的に文太を追いかけてていたのだが、
海にゃんこのプライドがそんな事実を許さなかった。
結局大騒ぎの末、二匹は引き離されてしまったというわけだ。
その時に、文太1匹に海にゃんこは5匹で飛び掛ったというから、
それはそれで、にゃんこ道に欠けるというような話も飛び交って問題がさらに複雑になってきた。
海にゃんこの長老会議でも問題になり、5匹に対して厳しい処分が必要だというような意見も出てきていた。
マリアは当然自宅謹慎ということで、半ば軟禁状態担ってしまった。
一方山にゃんこでは、若にゃんこの間で、評判のマドンナであるマリアを射止めたということでヒーロー扱いになっていた文太だが、
やはり長老たちの間では、相手が5匹だといっても、海にゃんこにやられるとは情けないというような話にもなっていた。
そんな様子を傍観者的に見てた街にゃんこの間でも、賛否両論巻き起こっていた。
しかし、当の本人たちは、二匹だけでちゃかりと会う約束を既にしていたのだった。
おりしも満月の夜。
海にゃんこの縄張りである海岸にやってきたた文太は、メアリの姿を探していた。
しかし、メアリは軟禁状態、いくら約束をしたからといって簡単には出ては来れなかった。
文太は一晩約束の岩場の上でツキを見ながら過ごしたが、遂にメアリは現れなかった。

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